BrandLand JAPAN

  • Project Report
  • Feb 25th, 2018

Maison et Objet - 9人のリアルストーリー

出展前の事前の準備が、
勝敗を分ける。

エービングプラス
AbingPlus Co.,Ltd 
CEO 青木千映さん

パリを拠点に、生活雑貨やファッション分野の製品を扱う日本企業のヨーロッパ販路開拓の支援事業を営む青木千映さん。メゾン・エ・オブジェに自社ブースを構え、販売・流通・売上回収までの体制づくりをサポート、日本企業の輸出支援を数多くこなしている。そんな青木さんに、メゾン・エ・オブジェへの出展を検討する事業者さんへのアドバイスを訊いた。

私が日本とフランスの企業間をつなぐビジネスコーディネーターを始めたのは、いまから12年前のことです。輸出入業務の実務を学び、イベントや広告系のリサーチ業、通訳などを経て、ヨーロッパにおける日本企業のビジネスサポートをする会社「エービングプラス」を2013年に設立。JETROの日本パビリオンのコーディネーターや日本企業アドバイザー、セミナー講師などを務めさせていただき、昨年、マレ地区にパリ・ショールームをオープンしました。

近年は日本の企業のヨーロッパ進出への意欲が高まっているようで、ヨーロッパ市場でも日本製品を多く見かけるようになりました。日本企業にとって、国際見本市への出展は海外市場進出への第一歩ともいえますが、気をつけていただきたいことがいくつかあります。メゾン・エ・オブジェに出展する企業さんによく見られるケースなのですが、期待ばかりが先行して、肝心の準備がおろそかになってしまっていることが多いようです。いろいろな補助金もあり、成功事例もたくさん耳にすると思いますのでよいイメージが膨らむでしょう。でも実際には、国の補助金に頼らず、自社資金だけでも市場を切り開くという覚悟が必要です。

まずは冷静に市場調査を行い、受け入れてもらえるかどうかの感触を確かめ、ヨーロッパのライフスタイルに適合できる商材を検討してみてください。本格的な参入を検討されているならば、現地での商標も事前に調べて申請しておく必要もあるでしょう。メゾン・エ・オブジェへの出展自体は、サポートしてくださる機関も整っていると思いますが、その出展を未来につなげるためには、やはり出展後の展開を緻密に考えておくことが必要だと思います。そうすれば、きっと出展で得たチャンスや経験も実りはじめるでしょう。

また、実際に出展して受注があった場合のことを見込んで、発送に関しては、梱包材のサイズ、送料、納品までの日数などを事前に確認しておくことをおすすめします。メゾン・エ・オブジェで多くの受注をいただいたけれど、いざ日本からの発送料を見積もったら、送料が高すぎてキャンセルされてしまった、という話も聞きます。これらの準備をしているかどうかも、バイヤーさんにとっては非常に大切なこと。現実的に商談をしてもよいかどうかを見極める判断基準ともいえます。

各バイヤーさんたちは、まだどこも扱っていない新しい商材を探し求めています。まだまだ海外に知られていない日本の素晴らしい商材は、メゾン・エ・オブジェから始まるケースも少なくありません。私たちのようなサポート事業者も活用しながら、ぜひヨーロッパでのチャンスを掴んでほしいと思います。

AbingPlus
https://www.abingplus.com/

文:粟野真理子

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