BrandLand JAPAN

  • Project Report
  • Feb 28th, 2019

BrandLand JAPAN
台湾市場レポート

今回、BrandLand JAPAN事務局は、多くの日本企業にとって海外進出のきっかけとなる台湾の市場にフォーカスし、取材を行いました。アジア市場の中継地として変化の著しい台湾で、ビジネスを展開するプレイヤーたちの本音を聞くことができました。

「海外進出をするなら、スタートダッシュは台湾へ」という声を、よく耳にします。日本人にとって、地理的にも近く、人の行き交いも増える今日、親近感のある台湾にビジネスチャンスを感じるのはごくごく自然な発想かもしれません。 台北の街を見渡すと日本のスイーツ、コーヒースタンドやラーメンの有名店が軒を連ね、一瞬台湾にいることさえ忘れてしまいそうです。食べ物だけに留まらず、日本のアパレルや工芸品等のプロダクトも、日本では手に入りにくい限定品までお店に並んでいます。 もはや台湾において「Made in Japan」は飽和状態なのでは? そんな疑問を胸に、台湾でカルチャー市場を開拓してきたトレンドセッターや、ジャパンブランドを扱うディストリビューターの方々にお話をうかがいました。

「台湾という場所は、アジア市場の動向がわかる情報の拠点である」ということが分かりました。台湾の公用語は中国語(北京語)ですが、英語や日本語、台湾語(閩南語)を自由に操る台湾の人も少なくありません。中国大陸や香港等、中国語でコミュニケーションを取る地域のバイヤーは、とりわけ日本の最新情報を中国語でスピーディに得られるというメリットがあるため、日本のものを買い付けに、日本ではなく台湾に来る、ということも多いのだそうです。 日本の企業にとって、海外進出の大きな壁になると思われるのは、まず言語の問題です。 言語の問題をクリアしても、次に、商習慣という壁が立ちはだかります。 商いに限らず、中華圏で大切にされるのは「關係: guanxi」の文化。人と人のつながり、ネットワーキングがビジネスの発展を大きく左右させます。 モノ自体の品質の高さ、ライフスタイルへの適応もさることながら、一緒に仕事をしたいと思うかどうか、商売相手やその周辺の人たちに信頼を置ける人たちはいるのか、シンプルな人と人とのコミュニケーションがビジネスの要になっているようです。
とは言え商売に関してはとてもシビアなため、「良いものは良い、ダメなものはダメ」ときっぱり素直に言い合える関係が求められています。 また「人」を大切にするからこそ、モノを売る際に品質の良さは大前提として、モノ自体に宿るストーリーの魅せ方も重要であると感じました。その土地の生活様式に合った商品の使用・消費シーンを提案したり、親近感を感じる商品のユニークさを強調したり、周辺のコミュニケーションを考えたビジネスが大切なのだと気付かされました。

言語のハードルが比較的低く、物理的にも海外進出の足がかりになると思われる傾向が強い台湾ですが、変化が早く、様々な文化が交差する台湾という地でビジネスをするということは決して容易なことではないと思います。 しかしながら、台湾の市場と向き合うということは、アジアや世界の市場にも目を向けている台湾の人たちと信頼関係を築き新たな文化を一緒につくりあげていくということ。 「Made in Japan」が一定の評価を受けているのも事実です。その土壌を活かし、驕ることなく共にビジネスを発展させていくんだという気概が、台湾をはじめアジア市場でビジネスを成功させる鍵なのだと思います。

BrandLand JAPAN事務局 平間

Taiwan Report 一覧