BrandLand JAPAN

  • Final Report
  • March 1st, 2019

創業150年 和菓子屋 三寿園、
“豊明から世界へ”

事業者:有限会社三寿園
プロジェクトマネージャー:株式会社ライヴス/海沼佑介

創業は慶応元年。およそ150年の歴史を有する愛知県豊明市の和菓子屋、三寿園が、長年培ってきた菓子製法技術を用いて作るみたらし団子を、台湾をはじめ、東南アジア諸国にて販売、インバウンドでの需要喚起を目指すプロジェクトです。

我々の当初の計画は、まずは台湾での販売会に出店し、その反応をもとに商品を開発。その後、再度、販売もしくは展示会に出展して、現地での認知度向上と取引先を増やして、売り上げをあげていく予定でした。

プロジェクトが始まって最初の販売会が行われたのが10月。みたらし団子を提供しましたが、その狙いは、現地の人たちにみたらし団子イコール三寿園という認識を持ってもらうこと。そこで三寿園をアピールするような制作物も用意しました。

出展への準備として、8月、9月に団子のパッケージやポスター、リーフレット、ホームページなどを制作しました。その際、パッケージには三寿園で大切にしている言葉を5つくらい選び、「ありがとう」や「笑顔」、「絆」などをシールにしてパッケージに貼り付けました。台湾の方は漢字がわかるので、なんらかの反応があると期待していましたが、実際はチラ見する程度で、あまり反応はありませんでした。シールを貼っただけではアピールが弱かったんだと思います。言葉の意味をちゃんと伝えることが、次の課題として残りました。ポスターには三寿園の代表が自ら登場。そこに写っている人物が、今、目の前で団子を焼いているということで、本物であることが強調され、お客様からよい印象をもっていただいたかと思います。

実は前年も10月に行われた同じ販売会には参加していて、売り上げがよかったんですね。でも売れた理由がわからなくて、こちらで仮説を立ててみました。おそらくひとつは味がおいしかったから。現地で日常的に食べられている団子は、白玉のようなものが多いんですが、三寿園の団子は、米粉を使っているので、団子そのものに自然な甘さがあるんです。そのあたりが台湾の人の口に合っていたのではと思います。もうひとつ考えられる理由は、団子を販売する際に、地元でとれたお米を材料に使っていることを田園風景の写真でアピールしたから。台湾ではここ数年、食品偽装などがあり食の安全性が問題になっています。みなさん、食に安全性を求めていたり、さらには健康志向にもなっている。だからこそ、ちゃんとお米から育てていることがわかる安心感がよかったのではと思います。

今後の展開ですが、団子をその場で焼いて提供する販売会では、ライブ感やシズル感もあるので、よく売れます。でも、団子を通常販売する場合は、パッケージに入れて台湾に輸出する必要がある。そうなると予算も必要なので、我々にとってはあまり現実的ではありません。そこで将来的には今回のような販売会に継続的に参加して、まずはおいしい団子の代名詞として三寿園の名前を現地の人に覚えてもらう。そして、あの三寿園の団子が食べられることを売り文句に、カフェなどで団子そのものを扱ってもらえる状態までもっていきたいと思っています。例えば、焼いたものをお客様に提供するのではなく、旅館の料理でよく出てくる、固形燃料で温めるひとり鍋のセットのような感じで、テーブルの上で団子を焼いて食べられるようにしようと思っています。団子は串に刺さずバラバラの状態で冷凍して輸出する予定です。

あと通常の団子以外に、中にチョコレートが入った団子もありますので、例えば、それをかき氷の横にトッピングして提供するようなこともできると思います。団子の提供の仕方に対して、こちらでは特に制約を設ける予定はありませんので、自由にローカライズしていただけたらいいですね。

台湾の人たちは、日本に興味関心が高く、訪日経験のある人も多いので、観光スポットよりもまだあまり知られていない名店などに行きたがる傾向にあります。だからこそ、地方にある150年の歴史をもつ知る人ぞ知る和菓子店は、興味を持ってもらいやすい。日本人の感覚に近いんです。

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