BrandLand JAPAN

  • Final Report
  • March 1st, 2019

苔のシートを中心とした
「JAPAN GREEN」の海外展開

事業者名:農業生産法人株式会社グリーンズグリーン
プロジェクトマネージャー:株式会社フレーム/石川竜太

グリーンズグリーンは、不織布と呼ばれる、土を使わないシートに苔を繁茂させることに初めて成功した会社です。このシートを、インテリアを彩る雑貨や建築資材として海外に展開するプロジェクトになります。

今回、我々がターゲットにしたのは、イギリス、アメリカ、オーストラリアの3カ国。イギリスとアメリカは、苔シートだけではインテリアショップや雑貨店で取り扱っていただくことは難しいと考え、日本を象徴するわかりやすいものとして、苔が使われている盆栽の文化と一緒に展開していくことに決めました。

イギリスでは、デザインホテルとして有名なエース ホテル ロンドンのロビーで、盆栽を使ったインスタレーションアートとともに、テストマーケティングを兼ねたポップアップイベントを行いました。これはセレクトショップのビームスに協力してもらって実現したもの。クリスマスシーズンに、盆栽がクリスマスツリーかのような感じで展開しました。苔でできた緑のカサカサのカーペットに霧吹きで水をかけると、ふわっと開くんですよね。それが生きている証拠なんですが、それを直接見ていただける場にもなってよかったです。このイベントには、エース ホテル ロンドンとビームスのコネクションを使って、ロンドン在住のアーティストや建築家など、クリエイティブな分野で活躍する方々にもお越しいただきました。そのうちの何名かとは商談に発展することもでき、契約にも至るなど、非常に有意義なポップアップイベントになりましたね。中には、すぐにでも契約を取り交わしたいとおっしゃる方がいらして、何万枚単位で購入したいと言われたんですが、それを販売してしまうと日本の在庫がなくなってしまうので、とりあえず何百枚単位で取引させていただくことになりました。そのほかにも横のつながりがいろいろと生まれたので、ビームスに力を貸していただいて本当によかったと思います。

ロンドンには日本のアパレル製品を積極的に取り入れている店が多くて、ビームスからいろいろなお店を紹介していただいたので、そういった店で販売できる可能性はないか、現在交渉中です。

アメリカに関しては、ポートランドの日本庭園とディストリビューターの契約を交わして、そこから展開しようと考えていましたが、我々が交渉先として頼りにしていた現地の会社が、今回のプロジェクトの期間中につぶれてしまい、大変残念ながら急遽中止になりました。でも、その分できた時間を利用して、デンマークのデザインエージェンシーを訪れて、建築資材に関するプレゼンテーションを行うことができました。すると先方から出てくる言葉が「アメージング!」とか「ビューティフル!」ばかり。もともと盆栽が知られている国であり、寒くて観葉植物を育てる文化もあるので、反応はよかったと思います。

オーストラリアは、用途を建築資材に絞って展開できないかと考えて、現地の会社とともにプロジェクトを進めていきました。ところが、オーストラリアは植物を輸入する際の検疫が非常に複雑でハードルが高い国であることが判明。輸出の条件として提示された、1.砂苔がオーストラリア国内に自生している在来の植物かどうか、2.過去に輸入の実績があったかどうかを調べ、さらにオーストラリアでどのような形で苔を活用できるフィールドがあるのかどうかを視察しました。

1.に関しては、シドニー近郊の主要地を巡り、砂苔の自生地を探した結果、ブルーマウンテンズ国立公園に自生していることを確認し、国内の在来種であることを証明できました。2.に関しては、JETROシドニー事務局の方と面会し、オーストラリア政府植物検閲期間BICONに確認を要請しました。2019年2月末の時点で申請中となっております。

当初は期間中に輸出の態勢が整うまでを目指していましたが、それが成し遂げられず、残念に思います。その先に現地で栽培するという大きな目標も掲げていましたが、こちらも土地がなかったり、風が強かったりで、難航しております。

実は苔は乾燥した状態の重量の20倍もの保水量があり、環境汚染の原因でもある化学物質を蓄積しやすく、ケアもいらない。こうした苔の特性を生かして、今後はうまく活用できるシーンを作っていきたいと思います。

PROJECT DETAIL